聖ユスチノ殉教者

10月はロザリオの月です。おとめマリアへの祈りのページを設けています。  

 6月1日は聖ユスチノ殉教者の記念日。ヨーロッパ思想の伝統は、キリスト教とギリシア哲学によって作られたとよく言われますが、キリスト教徒になった最初の哲学者がユスチノ。真理を求めてギリシア哲学諸派を遍歴した末にキリスト教信仰に真理を見出しました。そして、皇帝マルクス・アウレリウス治世下の165年ごろ、殉教しました。

 哲学と言うと、日本のカトリック信者には敬遠されるかもしれません。しかし、キリシタン時代にあっても、「お談義」と呼ばれる、理解と納得に訴える方法で宣教が行われてきたようです。信仰と理性の両方が大切です。名誉教皇ベネディクトによると、ユスチノは、「人間の手で儀式と慣習としきたりにおとしめられた」異教宗教を厳しく批判したそうです(こちらを参照)。真理を求めることを忘れたなら、私たちの信仰もそうなりかねないでしょう。