イエスのみ名

 使徒言行録やパウロの手紙など新約聖書ではさまざまな箇所で、イエスの名にこそ救いがあること、イエスの名を唱えることで救われることが記されていますが、1月3日はイエスのみ名の記念日。この日の聖務日課(教会の祈り)の晩課(晩の祈り)では伝統的に、Jesu dulcis memoriaという讃歌が歌われました。この讃歌は12世紀から伝えられており、蜜したたる博士として知られるクレルヴォーの聖ベルナルドに由来するともされてきました。イエスのみ名の記念日については こちら(Laudate)をごらんください。



Jesu, dulcis memoria,
dans vera cordis gaudia:
sed super mel et omnia
ejus dulcis praesentia.

Nil canitur suavius,
nil auditur jucundius,
nil cogitatur dulcius,
quam Jesus Dei Filius.

Jesu, spes paenitentibus,
quam pius es petentibus!
quam bonus te quaerentibus!
sed quid invenientibus?

Nec lingua valet dicere,
nec littera exprimere:
expertus potest credere,
quid sit Jesum diligere.

Sis, Jesu, nostrum gaudium,
qui es futurum praemium:
sit nostra in te gloria,
per cuncta semper saecula.
Amen.

イエスの面影は甘美で

こころにまことのよろこびをもたらす

けれど、その甘美な逢瀬は

蜜を超え、すべてを超える

 

どんなにやさしい歌も

どんなに快い音色も

どんなに甘美な情景も

神の子イエスをしのぐことはない

 

悔いる人の望みイエス、あなたは

願う人にこれほど答え

求める人にこれほど与えてくださるなら、

見出す人にはどうだろう

 

舌も言うことができず

文字も記すことができないが

体験した人は信じることができる

イエスを愛するとはどういうことかを

 

イエス、あなたが私たちのよろこび

将来の報いとなってくださるように

私たちの栄光があなたにあるように

いつの世にあってもいつも

アーメン